季節の変わり目になると、目がごろごろして乾きやすくなります。そのたびに眼科へ足を運ぶのですが、あるとき先生からこう言われました。
「白内障の初期が見られますね」
ドライアイの相談のつもりで行ったのに、まさかの言葉。しかも「治療で元に戻すことはできない、これ以上進まないようにするしかない」と聞いて、正直かなりショックを受けました。
そのとき同時に教えていただいたのが、紫外線の影響です。「目にも日焼け対策が必要ですよ」——その言葉は、それまでまったく意識してこなかった視点でした。お肌にはせっせと日焼け止めを塗ってきたのに、目はほぼノーマーク。なんとなくサングラスをかければいいとは思っていたけれど、きちんと考えたことがなかったのです。
なぜ紫外線が白内障に関係するの?
白内障とは、目の中にあるレンズ(水晶体)が少しずつ白く濁っていく病気です。紫外線が水晶体に当たると「活性酸素」という有害な物質が発生し、水晶体のタンパク質を変性させて濁りの原因になると言われています。
主な原因は加齢ですが、紫外線はある程度予防できるリスク因子のひとつ。つまり、今日からでも対策を始める意味は、きちんとあるのです。
「夏だけ」「屋外だけ」ではないんです
ここが意外と見落としがちなのですが、日本では5〜9月が紫外線のピークで、特に正午前後が最も強い時間帯。けれど冬にも紫外線は降り注いでいるので、年間を通じた対策が大切です。
また、日陰にいても紫外線の10〜30%は届いているのだそう。日傘をさしていても、完全にゼロにはならない。だからこそ、帽子やサングラスとの組み合わせがより効果的なのですね。
わたしが変えたこと:サングラス・帽子・日傘・目薬の使い分け
眼科の帰り道から、少しずつ見直しを始めました。
度付きサングラス
運転をするのでサングラスは以前から気になっていたのですが、ずっと後回しにしていました。というのも、わたしは普段からメガネをかけているので、「サングラスってどうすればいいの?」とハードルを感じていたのです。
眼科で指摘を受けてから、思い切って眼鏡市場へ相談しに行きました。度付きのサングラスが作れると知って、それならと。視力に合わせたレンズを入れてもらえるので、裸眼でかけるものと違って見え方もクリアで、運転中もとても快適です。
最初は「とにかく濃い色を」と選んでしまったのですが、旅行先で山や海の景色を眺めたとき、色が変わって見えてしまって……少し残念な気持ちになったことがあります。
実はここに、誤解がありました。レンズの色の濃さと紫外線カット率は、必ずしも比例しません。薄い色のレンズでも、UVカット加工がしっかりしていれば十分な効果があります。むしろ濃すぎるレンズは瞳孔が開きやすくなるため、隙間から入る紫外線の影響を受けやすくなることもあるそうです。
次に作るときは、UVカット率99%以上で、色は薄めのレンズにしようと決めています。景色の色をそのまま楽しみながら、目はきちんと守れる。そんな一本が理想です。メガネをかけている方は、ぜひ度付きサングラスも選択肢に入れてみてください。
帽子と日傘
日傘はずっと大切な習慣ですが、荷物が多いときや両手を使いたい場面では帽子に切り替えています。つばが広めのタイプは目への日差しも遮ってくれて、おしゃれと機能が自然に両立できるのが気に入っています。
処方の目薬
もうひとつ、眼科で処方していただいたのが白内障の進行を抑える目薬です。視力を元に戻す薬は現在のところありませんが、進行を遅らせることを目的とした点眼薬があり、厚生労働省に認可されているものもあります。
効果は点眼を始める年齢や白内障の進行の程度によっても変わるため、自分の状態に合わせて医師とよく相談することが大切だと教えていただきました。「不安だから自分でなんとかしなきゃ」と思っても、この目薬は市販では手に入らないもの。だからこそ、定期的に眼科へ通い、先生に相談しながら使い続けることが大切なのだと実感しています。
今日からできる、目のための小さな習慣
白内障を「お年寄りの病気」とどこかで思っていました。でも以前、知人が50代で白内障の手術をされたことがあって。片目ずつ、二度に分けて手術を受けられたと聞いて、そのときも少し驚いたのですが、まさか自分も同じ年齢で初期と言われるとは思っていませんでした。
50代は、決して「まだ先の話」ではないのですね。治療で元に戻せないと知ったからこそ、今できる予防に目を向けようと思えたのです。
お肌の紫外線対策は、もう何年も続けてきました。目も、きっと同じ。いえ、もう少し早く始めていたらよかったな、と今は思います。
サングラス、帽子、日傘、そして定期的な眼科の受診。特別なことは何もありません。ただ「目にも気を使う」という意識を持つだけで、毎日の積み重ねが変わってきます。
目を労わることは、これからの自分を大切にすること。そう思いながら、今日もサングラスを手に取っています。
目の症状が気になる方は、ぜひかかりつけの眼科にご相談ください。
◆体を動かすことも目を守ることも、50代の私が未来への投資◆